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記事: 東洋と西洋の美しいグリーンカラー【5月の誕生石】

東洋と西洋の美しいグリーンカラー【5月の誕生石】
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東洋と西洋の美しいグリーンカラー【5月の誕生石】

ジュエリーを選ぶ際にもつい気になってしまう誕生石。1月から12月まで、各月に宝石が割り当てられていますよね。その中から今回は5月の誕生石をご紹介します。

5月の誕生石

5月は全部で2つの誕生石が制定されています。それぞれの特徴や魅力をご紹介します。

■他の誕生石はこちらをご覧ください。
誕生石とは?~幸運を呼ぶ宝石たちの起源と楽しみ方~

 

- エメラルド

エメラルドのイメージ画像
英名 Emerald
和名 翠玉(すいぎょく)、緑玉(りょくぎょく)
 組成 Be3Al2Si6O18
モース硬度 7.5
主な産地 コロンビア、ザンビア、ブラジル、ロシア、パキスタンなど
石言葉 幸運、希望、愛、安定など
お手入れ方法

・柔らかい布で全体をやさしく拭く
・汚れが気になる時は、中性洗剤を溶かしたぬるま湯に入れて柔らかいブラシで優しくこすって洗う
・熱に弱いため、熱湯は使用しない
・衝撃に弱いため、他のジュエリーと接触しないように保管する
・オイルによる処理がなされている場合が多いため、超音波洗浄器やスチーム洗浄器は使用しない

その希少性から四大宝石の1つにも数えられるエメラルド。昔から著名な偉人に愛された宝石としても有名で、代表的なのはクレオパトラです。自身の名前を付けたエメラルドの鉱山を所有するほどに入れ込んでいました。鮮やかで深い発色がいつの時代も人々を魅了している美しい宝石です。

高級感のある堂々とした雰囲気からは想像できませんが、エメラルドは衝撃に弱い性質を持っています。硬度は高く傷には強いのですが、衝撃を受けると簡単に欠けや割れが発生してしまいます。そのデリケートな性質を指して「職人泣かせの石」と呼ばれることもあるほどです。
このような性質を持つエメラルドの救世主となったのが「エメラルドカット」。宝石のカット方法の1つで、角を取った長方形に仕上がります。衝撃で欠けやすい角を落とすことで傷みにくくなることに加え、エメラルドがとても美しく映えるカット方法なのです。カット方法の中で宝石の名前が付くのはこのエメラルドカットのみ。どうすれば希少なエメラルドの質量を減らさずにより耐久性を高めて美しく見せられるかが考え抜かれた末に生まれた特別なカットなのです。
庭のイメージ画像
エメラルドと人間に傷の無いものはない」という言葉があるほど、エメラルドは宝石の中でもインクルージョン=内包物が多い宝石として有名です。内包物は傷や汚れの様なものです。そのため、通常は宝石の評価を下げてしまう要素として考えられます。しかし、エメラルドの場合は例外もあります。かつてヨーロッパではエメラルドのインクルージョンが草木が美しく生い茂っている様子に見えることから「天国の庭が見える宝石」と呼ばれていたように、インクルージョンを1つの個性としてとらえられることも多いのです。

かつては「瞳を癒す宝石」と呼ばれ、薬として使用されていた歴史があるように、ヒーリング効果が非常に高いエメラルド。心身ともに安らぎたい時に身に着けるのが良いでしょう。また「魔女はエメラルドのある場所には近づかない」という言葉もあり、魔除けとしての効果もあるとされています。ただし先にご紹介したように衝撃には弱いため、着用時には注意しましょう。

 

- 翡翠(ひすい)

翡翠のイメージ画像

英名 Jade
和名 翡翠
 組成 NaAl[Si2O6]
モース硬度 6.5~7
緑、薄緑、白、青、ラベンダー、黄色、オレンジ、黒など
主な産地 ミャンマー、日本、グアテマラなど
石言葉 繁栄、長寿、幸福、安定など
お手入れ方法

・衝撃に弱いため、強い力がかからないように気を付けながら柔らかい布で全体をやさしく拭く
・汚れが気になる時は、中性洗剤を溶かしたぬるま湯に入れて柔らかいブラシで優しくこすって洗う
・急激な温度差に弱いため、手入れの際や保管状況には注意する
・超音波洗浄器やスチーム洗浄器は使用しない
・乾燥によって色が濁ることがあるため、直射日光を避けるなど保管環境に注意する

・化学物質や酸が付着すると腐食するため、小まめに手入れを行う

 エメラルドとは一味違う穏やかなグリーンカラーが美しい翡翠。2016年には日本を象徴する石である国石にも選ばれた名誉ある宝石です。日本は良質な翡翠が採れる産地として有名で、特に新潟県糸魚川で採れた翡翠はコレクターも数多く存在します。

翡翠は「育つ宝石」とも呼ばれる宝石です。育つとはどういうことなのでしょうか。
翡翠は油分を吸着しやすい性質である親油性(しんゆせい)が高い宝石です。同じく親油性が高いダイヤモンドなどの他の宝石は、油分を吸着すると表面に曇りが生じるなど、美しさを損なってしまうことがあります。しかし翡翠はこの逆で、油分を吸着するほど表面に美しいツヤが生まれていくのです。身に着ければ身に着ける程、人間の皮脂などを吸着して美しくなっていく、これが「育つ宝石」と言われている理由なのです。
カワセミのイメージ画像
翡翠は「ひすい」以外に「かわせみ」とも読むのをご存じでしょうか。かわせみは緑と赤の美しい羽を持つ小さな鳥です。接点が無いように感じられるひすいとかわせみですが、実は色に繋がりがあるのです。
ひすいが「翡翠」という漢字を使って表現されるようになったのは、18世紀の中国。ミャンマー産のひすいが流入して来ていた頃でした。ミャンマー産のひすいの原石は、鉄分を多く含む土壌の中に長期間埋まっていたことによって、表面近くは赤色内側は緑色になっていることがあります。このカラーリングがかわせみの羽の色と似ていたことから、宝石のひすいにも同じ「翡翠」という漢字を使用するようになったと言われています。

大昔から成功や繁栄の象徴であった翡翠は、目標を成功させて願望成就に導くパワーがあるとされています。何かに挑戦したい時や、それを成し遂げたい時に身に着けたい宝石です。

 

SoëLの誕生石ジュエリー

Little Joy
SoëLでは、誕生石を使用したジュエリーも展開しております。ぜひ誕生石ジュエリーとして、毎日のコーディネートに取り入れてみて下さい。

■SoëLの誕生石ジュエリーはこちら
Birth Stone Collection

 

まとめ

見ているだけで癒される5月の誕生石。ぜひ身に着けて楽しんでみて下さいね。最後までお読みいただき、まことにありがとうございました。

この記事を書いた人

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Miyasaka

SoëL / スタッフ

新卒でジュエリー業界に入って3年目の、新米と言えなくなってきた社会人。自分自身も勉強になるような記事を目標に情報をお届けします。音楽と美術館巡りと辛い食べ物が好きです。

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